1946年に初めて発足した公民館はこれまで、地域文化の発展や住民生活の安定向上など、地域の振興に大きく貢献してきました。農業や漁業などの産業に結びつく活動、まちの防災や福祉、子どもに関する活動など、公民館の活動は地域によってさまざまです。近年、公民館では地域住民のための社会教育機関として、さらなる役割が期待されています。
しかし、文部科学省の「令和3年度社会教育統計査」によると、昨今、公民館の施設数は縮小しており、1999年に1万9,063館だった公民館数は2021年には1万3,796館と27.6%も減少しています。また、2002年に1万8,591人いた職員数も、2021年度には1万1,795人と36.6%も低減しており、その下落幅は公民館数の減少幅を上回っています。
公民館職員の一人当たりの業務負担が増え続けている現状を打破するためには、公民館の運営方針を無人運営か有人運営かという根本から考え直す必要があります。
本記事では、公民館における有人運営、無人運営それぞれの特徴や、実際に運営する際のポイントなどを解説します。
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運営方針ごとの特徴
公民館の運営は、運営方針によってメリット、デメリットが大きく異なります。それぞれの特徴を理解し、地区や地域住民に合った方針を選択する必要があります。下記に、有人と無人のそれぞれのメリット・デメリットをまとめました。
列1 | メリット | デメリット |
有人運営 | ・柔軟で迅速なトラブル対応 ・安心感のある施設利用 | ・職員の人件費/労力 ・人的要因のミス ・予約の煩雑化 |
無人運営 | ・人件費の削減 ・職員の負担軽減 ・運営時間の拡大 ・セキュリティ対策の強化 ・スムーズな利用 | ・初期投資やメンテナンスの費用 ・技術的障害 ・トラブル対応の遅れ |
1.有人運営
公民館に職員がいるメリットとして、トラブルや問題が起きた際、迅速で柔軟な対応ができることが挙げられます。公民館を活用する年齢層は比較的高めなため、急病者や突発的事故が発生しやすいです。さまざまな問題に対応できる職員を配置することで、利用者は安心して公民館を活用することができます。
しかし、職員はトラブルや問題への対応だけでなく、個人情報や予約の管理など、膨大で煩雑な情報を扱う必要があります。そのため、職員に掛かる負担は大きく、予約受付などの情報管理をする際にミスをする可能性が高いです。職員を増員し、負担を分散させてミスを減らしても、今度は人件費がかさみます。
職員を配置する場合は、職員の負担と人件費のバランスをしっかりと把握した上で、慎重に配置人数を考える必要があります。
2.無人運営
公民館に職員を配置しない場合、受付対応や顧客管理はデジタル化されます。自動システムは、人為的ミスのない24時間365日対応可能な受付が実現します。人為的ミスのない24時間365日対応可能な受付が実現します。その上、職員が公民館で利用者対応に要していた業務は無くなるため、職員の負担は大幅に軽減されます。
一方、無人運営にもデメリットは存在します。例えば、システムには無料で導入できるものもありますが、多くのシステムが有料であるため、人件費より安く抑えられるかを判断する必要があります。また、受付のシステム化には、電子的エラーやネットワークエラーなど技術的な障害を考慮しなければいけません。その上トラブルが発生した際に対応できるスタッフがいないため、対処に遅れが生じます。
費用対効果を考慮して、発生する可能性がある問題への対策を練った上で、システムの導入を試みることをおすすめします。
職員研修におけるポイント
公民館職員の質向上は、有人運営の公民館を活性化させるための重要な課題です。課題解決のカギは、職員研修を適切に受講できるかどうかです。ここでは、職員研修を受ける際のポイントをまとめています。
1.研修プログラムの選択と配列
公民館職員の研修は、国や都道府県、市区町村や民間の団体・組織、大学などの多様な主体が実施しています。それぞれの公民館に求められる役割に応じた研修プログラムを、職員は適切に選択し順序を設定しなければなりません。
まずプログラムを組む手順として、職員は自身に求められている役割を自覚する必要があります。そして、それを研修のねらい、経験年数、勤務地などの対象の違い、日程などと照らし合わせることで、自身に適した研修プログラムを選択することができます。
2.遠隔研修
先述の通り、近年における公民館職員は減少しており、職員一人当たりの業務負担量は増加しています。その結果、職員は研修のための出張さえままならない状況が続いており、研修の期間や時間の短縮が余儀なくされています。
しかし、期間や時間をむやみに短縮して研修内容の質低下を招くようなことは避けなければならなりません。遠隔研修を活用することで、忙しい公民館職員でも、隙間時間で充実した研修を受講することができます。
3.アドバイザー
遠隔研修の場合、講師と受講者のコミュニケーションが不足しがちです。公民館の業務に関する疑問や悩み等を相談せず、放置してしまう場合があります。
そういった問題点は、アドバイザーを活用することで解消することができます。アドバイザーは職員の疑問や悩みに応えるだけでなく、職員が受講すべき研修プログラムの案内などのさまざまなアドバイスも送ります。
遠隔研修の効果を上げるためには、アドバイザーの活用が効果的です。
無人運営でのポイント
公民館を無人で運営する際、有人運営とは違ったポイントが存在します。有人受付では、適した職員を配置すれば運営できますが、無人受付では、どのような機材やシステムを導入するべきかの知識が必要です。ここでは、無人受付でのおさえておくべき要点を、実際のシステムとともに紹介します。
1.セキュリティ対策
公民館では、置き引きや窃盗などの犯罪が発生する可能性があります。有人運営であれば常に監視ができるため、犯罪の防止やトラブルが起きた際の迅速な対応が可能です。しかし無人運営では、常に職員がいるわけではないため、監視カメラの設置や警報システムなど、防犯能力の高いシステムの導入が必要となります。
セコムは建物や利用方法のタイプからそれぞれの施設にあった防犯システムを設置でき、想定される課題やリスクを事前に対策できます。
ほかにも無人受付で用いられる自動会計などにおいて、システムの不正利用や料金未払いにも気を配らなければいけません。そういった場合には、顔認証システムや事前予約・決済など、公民館でのトラブルが起こらない対策が有効です。
2.オンラインでの予約受付
効率的な公民館運営には、利用者がかんたんに予約できる予約システムの導入が不可欠です。無人受付だけでなく有人受付でも、オンライン予約やオンライン決済があると利用者獲得の機会を逃しません。手間になっていたやり取りの簡略化で、業務負担を大きく軽減します。
RESERVA(レゼルバ)は、登録事業者数26万社以上と国内最大級の導入実績を誇る予約管理システムです。メルマガ配信機能や事前決済が可能なオンライン決済機能など、予約管理にとどまらない機能が多数搭載されています。特に、RESERVAのスマートロック連携機能は、公民館の無人運営に大いに役立ちます。鍵を使わず、スマートフォンなどのデバイスで、玄関ドアや門扉の施錠・開錠ができるスマートロックと連携することで、全てのドアをクラウドで一元管理できます。部屋の稼働状況の把握や、遠隔地・複数施設でも1つの予約システムで一括管理をすることが可能となります。
3.利用者サポート体制
無人運営では、問題が発生した場合や問い合わせを希望する際に対応できる、電話やチャットのサポートシステムの導入が望まれます。チャットサポートシステムの導入により、利用者が持つ心配事やトラブルを、有人受付と同様にその場で解消売ることができます。
Chat Plus(チャットプラス)はチャットボット導入に関するサポートを行っています。問い合わせ対応やシナリオに沿った質問への回答、AI会話の機能を搭載しており、運営方針にあわせた使い方ができます。
4.フィードバック
職員が常駐している公民館では、利用者とコミュニケーションが取れるため、公民館への愛着を持ってもらいやすいです。一方で、無人受付では公民館を利用する際の利用者の不満や感想を得られず、利用者が求める公民館を実現することが難しいです。そのため、利用者のフィードバックを得られるシステムの導入が必要です。
例えば、公民館の利用後に利用者に送るメール内に、フィードバックフォームのリンクを埋め込むオンラインサーベイを用いたり、アンケート回収箱を設置する、といった方法があります。。RESERVAでは、予約して公民館を活用した利用者にお礼のメールを送るサンキューメールや、利用者満足度を調査できるアンケート機能などがあります。それぞれ自動化設定が可能で、負担がかからずに顧客フィードバックを得ることができます。
まとめ
今回は、公民館における有人運営と無人運営、それぞれの特徴やポイントについて解説しました。トラブル対応への柔軟性、職員の負担、人件費などの、さまざまな観点が、公民館の運営方針を決定する要素としてあります。それらを、自身の地域における公民館の役割と照らし合わせることで、地域住民が使いやすい公民館の実現につながります。公民館運営でお悩みの人はぜひ、本記事を参考にしてください。
公民館施設の運営には、予約システム「RESERVA」がおすすめ!
画像引用元:RESERVA公式ホームページ
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顧客管理や予約業務をシステムに任せることで、経営により多くの予算と時間を割くことができます。ぜひ利用を検討してみてください。